世の中には「善」と「悪」がありどちらかに決めつけられてしまう傾向にあるような気がします。
しかし0か1かに限られているのではなく、0から10までかも知れませんし0から100までの感覚がある方もいると思います。
この善か悪かを判断する一つの基準として「法律」があります。
日本国民はこの法律を守る義務があり、違反すれば罰則を科せられることが決められています。
現在の日本の社会にある大きな問題としてオレオレ詐欺や融資保証詐欺などの特殊詐欺があります。
この詐欺の業者は法律を犯していることは把握しており「悪」を承知の上で被害者の資産を騙し取っているのです。
そうなりますとやはり法律を犯す行為は悪という基準は正しいようにも感じられますがそれだけがすべてではないのです。
詐欺的商売の善悪
刑法の詐欺行為にはあたりませんが訪問販売で高価な羽毛布団を販売する手口があります。
この勧誘方法は以前から問題のある商売とされていますが法律に違反する行為ではありません。
しかしこの羽毛布団は通常販売されている価格の10倍以上の値段で販売されているのです。
布団専門店などで2万円程度で販売されているものを、購入者をうまく言いくるめ30万円以上で契約する手口なのです。
一般的にはこの訪問販売は悪徳商法として多くの被害者がおりますが、法律という基準から考えれば違法行為ではないため悪にはならないことになります。
仮に購入者がこの高価な布団の金額に納得し購入しているとすれば正当な商売ということになるのではないでしょうか?
つまりこの2万円程度の布団を30万円の価値として販売しそれを納得して購入することは至って普通の売買契約ということになるのです。
従ってこの訪問販売はしつこい勧誘や脅すような手口で無理やり契約させれば悪ですが、きちんとした説明を行いそれを了承し契約に至れば悪徳商法ではないのです。
法外な金利がかかる高利貸し
先ほどの訪問販売は違法行為ではありませんが、違法な行為でもすべてが完全に悪徳商法とは言えない例もあります。
今も昔も法定金利を上回る法外な利息を貪るヤミ金融はいつの時代にも存在しています。
正規の金融会社から融資を受けるよりも高い金利を払わなければなりませんが、審査はなく一般的な銀行や金融業者から借りることのできないブラックリストの方でも資金調達することが可能な貧困ビジネスとしてなくなることはない商売の一つなのです。
確かに法律の定める上限金利を超える金利を払わなければなりません。しかしこれを利用しなければならない貧困層にとっては唯一の金策方法となり商売が成り立っているのは事実です。
このような方はお金が必要になっても一般の金融機関からは借り入れをすることはできません。
そのため多少なりとも高い金利を支払っても現金を都合することができる方法として活用しているのです。
高利貸しは法律からすれば出資法違反という犯罪になります。
しかしこの法律を犯すサービスだと理解していても利用する需要があるのです。
そのため世間一般からはヤミ金融となりますがそれが存続していく理由なのです。
クレジットカード現金化は悪徳商法?
このようなことから法律という基準だけでは物事の善悪をすべて決めることはできません。
ではクレジットカードのショッピング枠現金化はこの現代にとって悪徳商法となる存在なのでしょうか?
クレジットカード現金化を業務とする現金化業者は新手のヤミ金融の手口として解釈されることもあります。
そのため正当な商売ではなく日本社会の害虫的な存在として見られているように感じられます。
クレジットカード現金化商法とは?
確かにクレジットカードのショッピング枠現金化商法は、これまで消費者金融など借り入れをしていた債務者に対し貸金業には当たらないクレジットカードのショッピング枠を利用させ名目上では商品の売買として金銭の貸付のような行為をしているとされています。
一般的な貸金業では金銭を貸付し金利分も含め返済してもらうことにより利益が生まれる商売です。
しかしクレジットカード現金化商法は実質的な融資は行いますが返済は債務者から行われる訳ではありません。
クレジットカード決済を行ったことにより決済の売り上げとして入金されることになるため貸金業としては困難となる債務の遅延や取り立ての必要のない効率のよい商売となるのです。
ユーザーから見るショッピング枠現金化
ではクレジットカード所有者から見る現金化商法はどのようなサービスに映っているのでしょうか?
クレジットカードのショッピング枠で決済をした金額から数%の手数料が差し引かれるが手軽に現金を用立てることがサービスとなるでしょう。
結局のところショッピング枠を活用してキャッシングのようにお金を工面することができるのです。
- 消費者金融から借り入れができない方
- ショッピング枠を活用してある程度まとまった金額を用意したい方
- クレジットカードはあるがキャッシング枠に余裕がない方
などにとってはいざという時に役に重宝する便利なサービスなのです。
クレジットカードのショッピング枠をお金に換金するためには当然100%の換金率で現金化することは不可能です。
そのため現金化業者が運営するための経費や手数料は少なからず存在するものであり、商売するための利益も必要不可欠なのです。
クレジットカード現金化だけではなく八百屋でも工場でも事業をするためには利益がなければ続けることはできません。
従って理解のある方であれば現金化業者というのも一般的な会社員と同じように利益の中から生活費を算出している普通の人間なのです。
これが本当に悪徳商法なのでしょうか?ユーザーにとってもクレジットカード現金化は代えの利かない貴重な資金源となります。
確かに一般論からすれば認められることのないビジネスかも知れませんがその需要は一定を保っておりなくなることはないでしょう。